村田ピアノ教室のブログ ~北海道旭川市より~

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カテゴリ:ピアノ奏法( 73 )


2018年 08月 15日

楽器が進化すれば奏法も進化する

チェロには、床に刺して楽器を支えるための棒状の部品、エンドピンがついている。

このエンドピン、昔は存在せず、当時はチェロを両足で抱えて演奏していたそうな。

エンドピンができることで、楽器を足で抱える必要がなくなり、奏法も一新された。

その新たな奏法を考案したのが、パブロ・カザルス。

現代のチェリストのほとんどが、カザルスの奏法で弾いているのだという。

・・・

ピアノもそう。

ショパンとリストが、のちのロシアピアニズムに繋がる近代的ピアノ奏法を生み出せたのは、ピアノの機能の向上と無関係ではないと思う。

ところがピアノの場合、指を丸く、指を高く上げる、鍵盤を底までしっかり弾く、のような昔ながら(おそらく18世紀)の奏法が今も残っている。

ピアノほど奏法が多岐にわたる楽器って、ほかにある???

ちなみに私が現在研究しているのは近代的ピアノ奏法の一種(これもたくさんあるらしい)だが、弾くのがとにかく楽。

腱鞘炎になどなりようがない。

そして、音色、響きが全然違う。

自分の音が好きになる。

これをもっと広めたいし、ひとりでも多くの人と分かち合いたい。



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ツユクサ。

・・・

ところで、パブロ・カザルスと言えば、バッハの無伴奏チェロ組曲。

その第1番の動画を。














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by asahimamegoo | 2018-08-15 16:49 | ピアノ奏法
2018年 08月 06日

すこしくらい弾いていなくても忘れない。。。

本番に向けて、毎日3時間も4時間も、一生懸命練習したけれど、、、

終わってその曲の練習をやめたら、すぐに弾けなくなってしまった(^_^;)

ピアノではよく聞くハナシ。

でも。。。

私が現在傾倒しているロシアピアニズムや、少し前まで実践していた脱力と重心移動を利用した奏法だと、少々放置してもすぐには忘れない。

ショパンのエチュードクラスの難しい曲も含めて。

奏法の違いは、音色に表れ、手の疲労度に表れ、練習効率に表れ、そして忘れやすさにも表れる。。。

指の分離に頼った奏法は、忘れやすい思う。

それで使わさる(北海道弁)のは、伸筋。(手の甲の側)

やはり伸筋は、ピアノを弾くには向かない筋肉だと思ふ。。。



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トリカブトが咲いていた。。。

言うまでもなく、猛毒です~










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by asahimamegoo | 2018-08-06 14:44 | ピアノ奏法
2018年 06月 20日

脱力は目的ではない

ピアノには脱力が必要。
確かにそうなのだが、脱力はあくまで、ピアノを美しく響かせたり、弾きやすくするための手段。
目的ではない。

脱力しても、弾き方によっては良くない音が出るものでして。
また、脱力の仕方を間違えて弾きにくくなることだってある。
そして、脱力しない体の部位もある。
脱力一辺倒だと、FUJIWARA原西のギャグのようになる。。。





ピアノを弾くには背骨・・・はもちろんだが。。。
支えが大事。
手の内側のお肉。。。
支えがないと、音が出えへん~



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旭橋。
映画「羊と鋼の森」でも何度か登場した。
何度でも宣伝します。
素晴らしい映画です!
みなさまぜひ!
そして、旭川のロケ地めぐりの旅はいかが?w










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by asahimamegoo | 2018-06-20 11:20 | ピアノ奏法
2018年 06月 18日

心地よいフォルテを

当ブログでも何度か書いているが、大きい音を出そうとして、ピアノの鍵盤を底までしっかり、力いっぱい叩いても、良い音は出ない。
雑音が混じるし、倍音が少ないため、音が伸びない。

ハンマーが弦に触れる時間が長いと、弦の振動を減らしてしまう。
振動が減るわけだから、必然的に減衰が早くなる≒倍音が少なくなる。
力任せに鍵盤を底まで深く打鍵した時に起こる現象がまさにそれ。

そういう音は、聴き手はびっくりはするけれど、、、
爆音というか、轟音というか。
それは耳に痛い音。
また、倍音が乏しいゆえ、遠くへ届きにくい。

ピアノは打楽器の仕組みで音が出る。
ハンマーが弦と触れる時間が短い方が倍音が多くなり、響きが美しくなる。

キツツキのドラミングも、クチバシが木の幹を叩いたら瞬間的に離れるから美しく響き渡る。
障害物が多い森の中にも関わらず、遠くへ届く。
美しくて、なお且つ遠くまで届く音は、倍音が豊富。


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エゾハルゼミは、自然界の管楽器。
体は小さいが、声はでかい。。。
北海道の初夏、森の中の音の主役はまさにコイツ。
コイツの声は、フォルティシモ。。。
やはり倍音が豊富?










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by asahimamegoo | 2018-06-18 21:19 | ピアノ奏法
2018年 05月 28日

充実した音と、空虚な音と、

ディーナ・ヨッフェの奏でるピアノは、空虚な音がひとつもなかった。
弱音なのに音の密度が濃く、倍音がどこまでも伸びて、ホールの隅々まで広がってゆく。
そしてほとんど割れることのない、美しすぎるフォルテ、フォルティシモ。
どうしてこんなに、ってくらい美しすぎる音だったが、魔法を使っているわけではない。
きっと科学的根拠があるわけでして。
自分もそういう音を追い求め、日々研究中。

割れる音は、空虚な音。
立ち上がった瞬間の音は目立つけれど、倍音が乏しく減衰が早い。
そしてしばしば、雑音が混入する。
伸筋や関節を使って鍵盤を叩いたり、圧をかけるように押し込むと、音は空虚になりがち。


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・・・セミの抜け殻のことを、空蝉(うつせみ)とも言ふ。。。

エゾハルゼミが賑やかな季節に突入。
それと入れ替わるように、鳥のさえずりが徐々におとなしくなってゆく。。。
晩春、って感じっすね。










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by asahimamegoo | 2018-05-28 13:54 | ピアノ奏法
2018年 05月 17日

ピアノと体の動き

ピアノの演奏中に、体を派手に大げさに動かす人がいる。
生徒がそれをした場合、私は、
「動きを止めて弾いてみたら?」
とアドバイスする。
すると、生徒の多くは、弾きやすくなった、と言う。

体を動かすと上手そうに見える?かもしれないが、それが原因で弾きにくくなる場合がほとんど。
先日も生徒に、ショパンの某難曲の超難所を、頭の動きを止めて弾かせてみたら、格段に弾きやすくなったと喜んでおりました。
なかなかのハイテンションでしたw

また、動かすことで、表現した「つもり」になってしまうことはないだろうか?
でも「つもり」ゆえ、音での表現はできていないこともしばしば。
動きありきではない。
まずは自分の音を聴くべきなのだ。

派手な体の動きってのは、コンクール対策なのだろうか?
その辺の事情は私は詳しくは知らないが、動かすことでの影響を、合理的に科学的に考えるべきなのだ。





ウラディミール・ホロヴィッツ。
曲はビゼー作曲、ホロヴィッツ編曲の、カルメン幻想曲

ホロヴィッツに限らず、著名なピアニストの多くは無駄な動きがほとんどない。
しかもこれこそ超難曲・・・

ちなみに、手のポジションは基本的に鍵盤に対して逆ハの字。
ほか、手の旋回方向、使っていると思われる筋肉、椅子はちょっと低いけれど・・・
いずれにしても、自分が今現在研究を続けているのは、こういう奏法。

こういう弾き方、以前はホロヴィッツにしかできないと思い込んでいた。
確かに変わった手の形をしているし、そういう面もあると思うが、実はたいへん合理的な体の使い方をしているということが、ロシアピアニズムを学ばせてもらってから少しずつわかってきた。

ああいう弾き方の時は、ここの筋肉を使って・・・
こういう音色は、そういう打鍵をして・・・
・・・みたいな。。。。
なかなかおもしろいですw

もちろん、わからないことはたくさんあるけれど、それを知る楽しみがまだ残っている、ということで。。。


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シラネアオイ。

今日の旭川は雨。
練習日和。










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by asahimamegoo | 2018-05-17 09:30 | ピアノ奏法
2018年 05月 01日

肘の動き

ピアノでよく見かけるのが、肘を横に大げさに回す動き。
上から見ると、右肘は反時計回り、左肘は時計回り。
でもその動き方だと、音の減衰が早くなったり、伸び方がいびつになってしまったり。。。

ちなみに、肘を横に出すと、手の向きが鍵盤に対してハの字になりやすい。
それだと無駄な動きが多くなり、実はとても弾きにくい。(具体的なことはいずれの機会に)
指を高く上げるのと同様、肘を横に出すのも合理的でないと思う。


ちなみに、世界の第一線で活躍するピアニストの多くは、無駄な動きが少ない。
たとえば、マルタ・アルゲリッチ。




リスト作曲 ピアノ協奏曲第1番
指揮はダニエル・バレンボイム、オケはウィーンフィルハーモニー管弦楽団

2017年12月の演奏というから、この時アルゲリッチ、76歳。
これくらいの年齢になってどれだけ弾けるかは個人差もあると思うけど、奏法の影響も大きいと思う。
アルゲリッチは指を高く上げないし、肘を横に出していない。


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さて、今日から5月。
美しい春は、これからが本番。










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by asahimamegoo | 2018-05-01 14:46 | ピアノ奏法
2018年 04月 25日

鍵盤の底まで弾いたところで・・・

ピアノは、メーカーによるクセがすごいっ(千鳥ノブ風)


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コチドリ。。。

・・・

私が普段使用しているピアノは、ヤマハのフルコン。
先日リサイタルで使用したピアノは、スタインウェイ。

スタインウェイはヤマハと比較して、音の出はじめがちょっと浅い気がする。
スィートスポット(もっとも音が響くポイント?)も、ヤマハと比べてちょっと浅いと思う。
もちろん、個体差(と言っていいのか?)はあると思うが。

よく、鍵盤を底までしっかり弾く、と言うが、私の考えでは、底までしっかり打鍵したところで良い音は出ない。
ちょっと浅いところを狙った方がベター。

理屈を言うと、、、

底までしっかり、だと、ハンマーが弦に触れる時間が長くなりがち。
触れる時間が長いと、それに比例して弦の振動が小さくなる。
よって、音の減衰が早くなる。
音が伸びない。
倍音が減る。
音色を変化させる余地が少なくなる。

ということだと思ふ。。。

ハンマーは弦を叩いた瞬間に離れた方が倍音が豊かになる、というのは、打楽器なら常識でしょう。
ピアノも同じこと。
レッスンでも、もっと浅く弾いて、と生徒によく言う。
その方が倍音豊かになるから。

倍音。
ピアノでももっと、認知されてほしいと思うこと。









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by asahimamegoo | 2018-04-25 22:11 | ピアノ奏法
2018年 04月 20日

流派

今日から仕事再開ってことで、ピアノの話をば。。。

弾く時も教える時も、もっとも大切にしているのは、音色、響き。
指が速く回る、というのは二の次。
ただ速く弾いても音色が美しくないと聴き心地がよくないし、そういう弾き方は限界が早い。
逆に美しく響かせることを基本にしていた方が、最終的に速い動きも滞りなくできるようになっていくもの。

速く動かそうとすると、本能的に手の甲の側、伸筋を酷使してしまう。
これが様々な問題を引き起こす。
手が痛くなる原因は、これである場合が多い。
症状が進むと、腱鞘炎へまっしぐら。。。

響きが美しいピアニストの多くは、伸筋をほとんど使っていない。
ロシア、旧ソ連のピアニストの多くは(全員ではない)そうだと思う。

ちなみに、指を高く上げる、という弾き方は、それとは逆行する。
私はそういう教え方も弾き方もしていないが、実際にやってみると、指は疲れるし、音は割れるし・・・(^_^;)
音色、奏法の好みはいろいろだろうけど、私には合わない。


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ハシビロガモのオス。


人生いろいろ、奏法いろいろ、流派もいろいろ。
異なる流派同士が意見交換することで、ピアノ業界がより良い方向へ向かっていければ良いのだろうけど、ね。










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by asahimamegoo | 2018-04-20 12:58 | ピアノ奏法
2018年 04月 11日

放っていおいても、、、

一生懸命に練習して弾けるようになったのに、、、

ちょっと弾かないとすっかり忘れてしまった・・・(^_^;)

これ、ピアノではよく聞く話。

でも、そんなに忘れない人もいる。

忘れる人と忘れない人の違いは、もちろん実力もあるだろうが、奏法による影響もかなり大きい。

ウチに来て奏法を変えた生徒がよく言うのは、、、

「以前の弾き方で弾いていた曲は全然覚えていないけど、ここに来てから弾いた曲はそんなに忘れない」

しかも一曲にかける練習量は以前よりも短いにも関わらず。。。


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さて、レッスンは明日をもって、一時中断。

明後日からは気持ちを完全にリサイタルモードに切り替えます。

リサイタルは、4日後。









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by asahimamegoo | 2018-04-11 21:46 | ピアノ奏法