人気ブログランキング | 話題のタグを見る

村田ピアノ教室のブログ ~北海道旭川市より~

asahimame.exblog.jp
ブログトップ
2009年 03月 14日

コンクールについて

子どもが参加するコンクールって、たくさんあるよね。
全国的にけっこう盛んだと思われる。

我々は、生徒本人が出たいと言ったら出す・・・かな。
できるだけ大らかに、ね。

ただ、入賞することに躍起になるのは・・・果たしてどうでしょう?
少なくとも、コンクールに入賞することが、ピアニストになれることに直結するとは限らない、ということを認識しておかなければならないだろう。

音大を目指したり、ピアニストを目指す人が登竜門として受けるのは良いかもしれない。
実際にコンクールに上位入賞することがきっかけで、その後大きく活躍する人もたくさんいる。
ただ、そうじゃない人もいっぱいいる。
特に子どもに関しては、色々と難しい問題があると思う。
小学生の時にコンクールで入賞したは良いが、その後伸び悩み、苦しい思いをした、という話も聞く。

それと、コンクールに夢中になりすぎると、ピアノを習う本来の目的とずれてくる恐れがある。
豊かな情緒を培うことが大切なはずなのに、入賞という肩書き欲しさにコンクール対策をすると、子どもの個性や魅力を埋没させることにもなりかねない。
コンクールに入賞する、という目先の幸せを追求するあまり、長い目で見て成長させる、という最も大切なことを忘れてしまっては元も子もない。

コンクールを見ていると、子どもなのに苦しそうにピアノを弾いていたり、何かに怖がっているような演奏を見かける。
かわいそうだと思ってしまう。
そういう気分で演奏すると、たとえ間違えずに上手に弾いても、聴いている人にそういう気分が伝わってしまう。
もちろん、一つの目標に向けて頑張ることは、それがコンクールでも発表会でも、尊いことではあるんだけど。

コンクールに子どもを出す場合、その辺りのことを慎重に考えて取り組むべきだと思う。
コンクールに入賞することが目的化して、子どもの個性や魅力をつぶしてしまったら、それは本末転倒というものだ。
取り組み方によっては、そのような危険性をはらんでいる。
特に指導者は、そうならないように気をつけなければならないだろう。


にほんブログ村 クラシックブログ ピアノ教室へ
↑クリックをよろしくお願いします。



子どものための、コンクール「用」の弾き方、というものが一部、存在すると思われる。
コンクールに入賞することに特化されたような弾き方。

たとえば小学校の低学年の課題曲は、短くてやさしい。
それで何か差をつけるために、曲に似合わない極端な曲想がつけられることもしばしば。

その、一部のコンクール「用」の弾き方と、世界の一流のピアニストの弾き方を比べてみると、方向性がまるで違う。
コンクール用の弾き方を強要することは、一歩間違えると、門下生から入賞者を出したいという指導者のエゴと化す。
そのような演奏で入賞を目指すことに、果たして意味があるのだろうか?
また、審査員の好みに合わせて子どもの個性を埋没させて良いのだろうか?
それで入賞しても、目先の小さな幸せに過ぎないと思う。

子どもにピアノを教えるのに重要なことは、将来、本人が自分で思い描いた演奏を自在に表現できるための種を蒔いておくこと。
一部のコンクール用の妙に大げさな曲想をつけることに慣れてしまうと、変な癖がついてしまって、そういうタイプの演奏しかできなくなる。
私はむしろ、あくまで基本に忠実で、シンプルに教えておくことが重要だと思う。
シンプルに弾けるようにしておきさえすれば、音楽は後にその人の中から自然に出てくるのだから。
子どもにピアノを教えるのは、そのように長い目で考えることが大切であると、私は確信している。

by asahimamegoo | 2009-03-14 14:41 | ピアノ


<< 肉、肉、肉!      「山本」 >>