カテゴリ:ピアノ奏法( 54 )


2010年 06月 01日

重力奏法を意識すればするほど…

腕の重さを利用してピアノを弾く奏法、重力奏法。
重量奏法とも言うのかな?
私の場合、重力奏法、という言葉は後付けなのだ。
重さで弾く方法で習い、それをそのまま生徒に教え、「重力奏法」という単語そのものは、本か雑誌か何かで知った。
まぁ、名称はどうでも良い。

…いや、本当は良くない。。。
こんな重々しい言葉じゃなく、もっときれいな言い方は無いんだろうかね?
あと、「打鍵」という言い方も好きじゃない。
鍵盤を叩くわけじゃないんだから。

でも、仕方がないので、便宜上、重力奏法で統一して話を進める。

指の力は極力使わない。
鍵盤を指の力で「押す」のではなく、指先から鍵盤に対して、腕の重さが伝わるような弾き方。

それを意識すればするほど、実は指の動きは必要最小限で済んでしまうような気がしてくる。
それで十分音も出るし、速い動きも何とでもなる。
ぶっちゃけ、指を動かさなくてもピアノが弾ける??????

あ、これはあくまで極論なんで(笑)
指が動いてないと、当然ピアノは弾けないので。

まぁ、重力奏法はあくまで、音楽を表現するための手段であり、目的ではないので。
良い音楽を作るための手段でしかない。
楽譜をよく読み、曲が作られた背景を知り、視野を広げ、そして演奏者自身がさまざまな体験をする。
そういうことでよい音楽が作られていくんだな~

私は、音楽にもっと「地の利」を生かしていきたい。
旭川という街の「地の利」
北国ならではの「地の利」
自然が豊かな北海道ならではの「地の利」
そういものも音楽に表現できたらな~
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これは嵐山から眺めた旭川市。
京都の嵐山じゃないですよ、念のため(笑)

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by asahimamegoo | 2010-06-01 09:44 | ピアノ奏法
2010年 03月 06日

指の形について

ピアノを弾く時の指の形は、様々。
伸ばした方が弾きやすい人、丸くした方が良い人、色々いる。
丸いからそのままハイフィンガー奏法、というわけではない。
あまりにも無理のある形は修正した方が良いかもしれないが。
でも、弾けさえすれば、どのような形で弾いても良いと思う。

世界の名だたるピアニストを見ても、みんなけっこう違うもの。
彼らにとって弾きやすいと思われる、独自の指の形で弾いている。

そもそも、手の大きさや形、指の長さ、また骨格の特徴、関節のつき方など、個人差が大きい。
よって、万人に共通する理想の指の形、というのは存在しないと思う。

敢えて言うなら、弾いている本人が、弾いていて違和感を感じない自然な形が、理想の形。

例えば、先に指の形を決める、というやり方は、うまく行く場合もあるが、逆効果の場合もある。
その決められた指の形が、その人に合っていないこともありえるわけだから。
指の形は、後からついてくるものではないだろうか?

ただし、指の形を変えると音色は微妙に変化する。
丸くすると、硬い音色に、伸ばして指の面で弾くと、まろやかな音色になる傾向がある。
実際は、指の形は色々と使い分けが出来た方が良いんだろうね。

a0114742_2293873.jpg

ん?
キミはそういう指の形が弾きやすいのかね?
ずいぶんと急角度だねぇ。
こんな所でエアーピアノ。

…またやってしまった、無理のある写真オチ…
真面目な記事のまま終われない、ワタクシの悲しい本能~

にしてもこのエゾリス、怒ってるねぇ

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by asahimamegoo | 2010-03-06 22:27 | ピアノ奏法
2009年 12月 01日

指の形

先日の題名のない音楽会に、フランスの95歳のピアニスト、マドレーヌ・マルローが出演していた。
95歳なのに、矍鑠としていて、実に若々しい。
サティのジュ・トゥ・ヴ(あなたが欲しい)など、3曲演奏してくれたが、素敵な演奏だった。

最も興味深かったのは、パリ音楽院の学生時代の話。
マルグリット・ロンに習ったらしいんだけど、ロン先生はどうやら、指を丸く、固く閉じて弾くように教えていたらしい。
マルローさんは、その教えには従わなかった、ということも言っていた。
なるほどね。

マルグリット・ロンといえば、ロン・ティボー国際音楽コンクールに名前を残すほどの人。
ロン先生の教え方は、ハイフィンガー奏法に近かったんだろうか?

まぁ、指の形は千人いたら千通り。
弾きやすい指の形はみんな異なると思う。

ちなみに自分を例に出すのはおこがましいけど、私は指を丸くすると弾きにくい。
握るように構えると力が入るし、指がロックされたような感覚になって動きにくくなる。

当然、何が正しいなんてことは言えない。
世界の一流ピアニストを見ても、ピアノを弾く時の指の形は十人十色。
その人に合った指の形を探せば良いんじゃないかな~
ピアノを教える立場としては、生徒さんが弾きやすい指の形を探してやるのが大事、かな。

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by asahimamegoo | 2009-12-01 12:20 | ピアノ奏法
2009年 10月 03日

スケールを弾きながら思ったこと

ここ2週間ほど、ほぼ毎日ハノンのスケール(音階)を弾いている。
ほぼ…ということは、サボった日もあるということ…
私の場合、こういう指の練習は、練習の最後にする。

練習の最初は曲をいきなり弾く、と決めている。
ウォーミングアップはなし。
それは古典派のこともあるし、ショパンやリストの大曲のこともある。
本番はいきなり曲を弾く。
舞台裏で練習できることもあるけど、できないことだってある。
そのためのシミュレーションということで、いきなり曲を弾くことにしている。

それはともかく、スケールを弾いている時に気を使うことは、指使い、テンポ、ツブを揃えるなど、まぁ色々ある。
ツブを揃える場合、きれいな音で揃えたいので、できるだけ重心移動で弾くことを心掛ける。

何を弾く場合でも、指の力に頼ってツブを揃えるのはたいへん。
指はそれぞれ、性格が異なる。
人差し指がいちばん器用で、薬指がいちばん弱く、親指は他の指とは反対向いて着いている。
それぞれの指の癖があるから、それをできるだけなくして、重心移動でツブを揃えた方が手っ取り早いと思われる。
それぞれの指から鍵盤に、均等に腕の重さを伝える、という奏法。
指の力にはできるだけ頼らない弾き方。

もちろん指を鍛えても良いけど、弾く時はできるだけ指の力を利用しない弾き方。
指の力で弾こうとすると、どうしても音が割れたりつぶれたり。
しかも疲れる…と思う。
スケールを弾くのも、やっぱり力に頼らず、腕の重さと地球の重力を利用したら良い…と思うわけ。
その方がきれいなスケールになるはず。

久しぶりに初心に帰ってスケールを練習しながら、スケールと言えども響きの美しさが大切だな~と改めて思ったのでありました。

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by asahimamegoo | 2009-10-03 19:12 | ピアノ奏法
2009年 09月 17日

結局は何をするにもリラックス?

ボストンレッドソックスの松坂大輔投手が、3ヶ月ぶりの2勝目。
良かったなぁ。

昨日の登板、少しだけ見ていたけど、力みはあまり感じられないのに、ストレートは伸びていたし、コントロールも良く、安定していたように思えた。
松坂が悪い時は、力んでコントロールを乱す傾向があるように思う。
メジャーのボールが滑りやすいとか、色々あるのかもしれないけど、西武時代も時々コントロールを乱してフォアボールを連発していた。
松坂はそういうタイプのピッチャーなんだと思う。
もちろん、素晴らしい選手であることは間違いない。

でも、どんなピッチャーも力んだら良い結果が出ないことが多いんじゃないかな?


無理矢理関連させると、ピアノも一緒だ。
難しい、と思って力むと、乱れる可能性が高くなる。
また、力むと音が割れたりつぶれたりする。
つまり、音色にも影響を及ぼす。

ただし、わざと力んで弾くことも、もちろんあるんだけど。

ちなみに私たち、脱力を教えるのに、敢えて技巧的に難しい曲を使う。
例えば力んだり、鍵盤を押しつける弾き方になってしまった人が、脱力を身につけるためには、難しい曲、主にショパンに取り組むことにしている。
どのショパンの曲が良いかは人によって異なる。
ショパンの難曲、例えばエチュードなどは、力を抜いた合理的な弾き方をしなきゃとても難しい。
バロック、古典派の曲は、少々強引でも弾けてしまうことがある。
だから敢えてショパンを使う。
そうすることで、バロック、古典派を弾く場合にも良い影響をもたらすことができる。
古典派から徐々にショパンではなく、いきなりショパンをやってしまう。

もちろんいきなり難しい曲に取り組む場合は、譜読みの段階、弾けない段階からアドバイスをする。
つまり、弾けた曲をレッスンするのではなく、弾けるようにするための具体的な方法をレッスンする。
そうすれば、ショパンの難曲をまずは一曲弾けるようになり、脱力も身につくし、一石二鳥。
また、譜読みの段階から弾き方のアドバイスを入念にするから、それほど苦労を感じないかも!?
そして、実力がすごーく向上する。

私はこのやり方が手っ取り早いと思うけど、もちろんいつも書いているとおり、この方法が適切かどうかはわからない。


話が思いきり脱線した。

ということで松坂投手、これからも頑張って~!(笑)

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by asahimamegoo | 2009-09-17 16:27 | ピアノ奏法
2009年 08月 08日

ハイフィンガー奏法

8月7日の朝放送のNHKの「生活ホットモーニング」に、ピアニストの中村紘子さんが出演していた。
そこで中村さんはいわゆるハイフィンガー奏法とレガート奏法の違いについて、弾きながら説明していた。

中村さんが子どもの頃は、ハイフィンガー奏法という教え方が主流だった。(今もそう)
手首を固定し、指を高く上げて、指の力を利用して鍵盤の底までしっかり弾く、という弾き方。
叩きつけるような弾き方だから、音が割れる。
また、力まかせだから、腕の疲労も大きい。

ただ、中村さんも言うように、歴史的な背景があり、日本でそのような教え方が主流になってしまったのは、やむをえなかったと思う。
最初にピアノで外国へ留学した人が、ハイフィンガー奏法を習ってきて、それがそのまま日本に広まり、定着してしまったか、
もしくはその逆、外国から招いたピアノの先生が日本でハイフィンガー奏法を伝えて、それが広まってしまったか、どちらかだと思う。

黒船が来て以来、欧米に追いつき、追い越せと頑張った日本人。
彼らにとってクラシック音楽は未知の世界だった。
その新しい文化に接した時、同時にハイフィンガー奏法を何の疑いもなく取り入れてしまっても不思議じゃないだろう。

ただ、当時の日本はすべてにおいて欧米に遅れをとっていたわけではない。
数学のレベルは当時の世界最高水準だったなど、日本の学問のレベルは非常に高かった。
江戸時代の文化が素晴らしいのは言うまでもない。
その高水準の学問があったから、欧米の技術をすぐに吸収し、それが日本の近代化の成功の助けになったことは事実だと思う。

それはともかく中村さん自身、子どもの頃はハイフィンガーで教えられたが、それをジュリアード音楽院に留学した時に根本から修正された、ということを語っておられた。
その癖をとるのはたいへんだった、とも言っておられた。

このハイフィンガー奏法と対極にあるのが、重力奏法。
(この呼び方は重々しくて、あまり好きではないけど)
力を抜いて、手首を解放し、重力を利用して音を出す弾き方。
中村さんの言う「レガート奏法」は、この弾き方と大いに関係があると思う。

この弾き方のメリットは、響きが美しくなるとか、力が抜けるから腕が疲労しにくくなるとか、難しい曲を弾く労力が半減するとか、いろいろある。
ショパンのエチュードをハイフィンガーでは…とてもじゃないけど弾けない。
ハイフィンガーだと、手を傷めてしまう可能性大。


それにしても、この「ハイフィンガー奏法」という名称。
ヒーローの必殺技に聞こえる。

…それって私だけ?

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ちなみに
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by asahimamegoo | 2009-08-08 10:48 | ピアノ奏法
2009年 05月 01日

手首の解放

以前、あるテレビ番組で、左手の手の甲の上に10円玉を載せて、ショパンの「革命」を弾いているピアニストを見たことがある。
誰だったかは覚えていない。
その番組名も…覚えていない。

たぶん、10円玉が落ちないように、手首を上下に動かさず、固定して弾こう、ということを言いたかったんだろう。

でも…
少なくとも私の手の大きさでは、手首を固定して革命のエチュードを弾くことは不可能である。
逆に、手首をどのようにでも動かせるように、解放してやった方が弾きやすい。
その番組で弾いていたピアニストの手は大きかった。

腕の重さを鍵盤に伝える、いわゆる重力奏法で弾くためには、手首は解放してやった方が良いと思う。
手首を自由に動くようにしてやった方が、脱力もうまくいく。

ただ、力を抜くだけではちょっと足りない。
力を抜くと、小さい音は芯が出て、キラキラとした光り輝く美しい音を獲得できるが、タイミングが合わないと、フニャフニャな音になる。
そのタイミングは、コツだ。
見本を見せても、伝わるとは限らない。
力の抜き方は教えられる。
でも、タイミングに関しては、本人がコツをつかむしかない。
それでも長い目で待っていれば、いずれはコツをつかむことができるものだ。

逆に、柔らかい音は、力を抜くと出にくい。
そういう場合は、わざと力んで、鍵盤を押しつけて弾いた方がそういう音が出ることが多い。
指は伸ばした方が良いかもしれない。
これもコツ。

ただ、力を抜いておきさえすれば、力んで弾くことは比較的たやすい。
何故かというと、放っておいたら、ほとんどの場合が力んでしまうのだ。
だから、まずは力を抜くことを教える。
小さな頃は、強い音が出なくても、あまり気にしない。
そのためには、手首を解放して、自由に動くようにしておく。

最終段階に、本人の意志で、本人の音楽を自在に表現できるようにしてあげるのが、ピアノ教師の最大の使命だ。
強弱、テンポ、歌わせ方、音色の変化など。
その辺のことに気をつけながら、これからも教えていこうと思っている。



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久しぶりにピアノのネタを書いたなぁ。


ところで明日からゴールデンウィーク。
レッスンもさすがにこの時ばかりは休む。
旭川の週間天気予報は良好だ。
さぁ~て、どこへ行こうかな~?
桜の開花予想は、ゴールデンウィークの後半くらいだそうです。
早く咲かないかな~♪


でももちろん、ピアノの練習は欠かさずやります。
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by asahimamegoo | 2009-05-01 12:06 | ピアノ奏法
2009年 04月 10日

オクターブ・グリッサンド

グリッサンドとは、鍵盤の上をすべらせて弾く奏法のこと。
すべる、と言っても、ワタクシのギャグではありませぬ…

フツーのグリッサンドはコチラ
リストの「メフィストワルツ」より↓

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コレは両手でやれば良いのだが…


次はベートーヴェンのピアノソナタ「ワルトシュタイン」の第3楽章。
有名なオクターブ・グリッサンド↓

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手が小さい私には無理です~
6度ならできるよ~
ダメ?

仕方がないから、両手を使って音階のように弾くしかない…
グリッサンド、という文字は書かれていないけど、多くのピアニストはオクターブ・グリッサンドで弾いている。


次は、コレもたぶんオクターブ・グリッサンドで弾く、ということなんだろうが。
ロシア人作曲家、バラキレフ作曲、東洋風幻想曲「イスラメイ」より
それがコイツ↓

a0114742_9131031.jpg

コレ、左手が休符が書いてあるから、右手だけで弾け、ということなんだろうか?
オクターブ・グリッサンドって、親指の方向へ行くより、小指の方向へ行く方が難しいはず。
コレも両手で弾いちゃって良いんじゃないの~?


そもそも作曲家というのは、自分の手の大きさに合わせて曲を作る。
ベートーヴェンもリストも、おそらくバラキレフも巨大な手だった。
こういう人達の曲を弾く場合、手が小さな人は一工夫する必要がある。

特に日本人は、特に女の人は手が小さな人が多い。
小さいなら、それなりの工夫をすれば、何とかなるものだ。
我々はそういうことを、日々研究して、生徒に教えている。

たまに女の子でも、中学生くらいになると、身長は私より低いのに、手の大きさだけは私を追い抜いてしまう人がいるんだな~

悔しいです!
(ザブングル風)

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by asahimamegoo | 2009-04-10 09:32 | ピアノ奏法
2009年 03月 11日

重力奏法のメリット

前回の記事で、検索ワードランキングで、重力奏法が5位だったと書いた。
前に、小さい子に脱力奏法を教える場合という記事を書いたけど、脱力奏法も重力奏法も似たようなものである。
イコールではないかもしれないけど、力を抜かなきゃ、重さで弾けない、ということだ。
定義は曖昧だけど、重力奏法、という名称がどうやらわかりやすいようだ。
ということで、我々の教え方の最大の特徴である重力奏法のメリットについて書きたい。

日本でどれくらい重力奏法が浸透しているかは、何とも言えない。
また、重力奏法そのものが、日本で言われるようになったのがいつからかはわからない。
日本全国を見渡すと、どうなのかはわからないが、重力奏法はまだ少数派なのだろうか?

私の場合、父が脱力、重力で教え方をしてくれたから、運が良かった。
自分で思いついたらしい。
実際、父の弟子も、私の弟子も、ほとんどが重力奏法を使えるようになる。


重力奏法については何回か書いてきたけど、メリットをいくつか書いてみよう。

まず、腕が疲れにくい。
よく、腕に湿布を貼って練習している、という話を聞くが、重力奏法を使えるようになると、そういうことはまず無くなる。
モーツァルトのソナタでも、湿布を貼って練習していた、という人もいたけど、ウチで習うようになってから、ショパンのエチュードを弾いてもほとんど疲れなくなった。

音がきれいになる。
ただし、これは好みの分かれるところだが…
重力奏法じゃないと出せない音色は、小さい音がキラキラした種類の音色。
こういう音は、小さくても、遠くに届く音色だ。
逆にやわらかい音は、むしろ鍵盤を押しつけた方が出せることも。
もしくは、手の内側の筋肉を弛緩させ、クッションのように作用させるのも良い。
色々な弾き方が出来た方が良い、ということだ。

練習効率が上がる。
たぶん、半分以下の練習量で、倍ぐらいの効果が得られるのではないか?

最後に、難しい曲を弾く労力が半減する。
ショパン、リスト、ラヴェル、ラフマニノフのような高度なテクニックを要求される曲を弾くには、重力奏法がとても重要だと思う。
これは重力、というより、脱力、と言った方が納得していただけるかもしれない。
この人達の曲は、跳躍がよく出てくる。
跳躍は力を抜いた方が断然やりやすいし、ミスも減る。

私は古典派の曲を弾く場合も、重力奏法を使った方が綺麗に聴こえると思う。
重力奏法の方が鮮やかで良いと思うけどね。
言葉では重力奏法、って、なにやら重々しい感じだけど、軽いタッチで弾く時も、腕の重さの乗せ具合を調整して音を出している。

まぁ、いつも書いていることだけど、何が正しいかはわからないのだ。
重力奏法は、色々ある弾き方の、一つの手段に過ぎないのだから。

でも、アルゲリッチとかアシュケナージとか、また、先日N響アワーでラフマニノフを弾いていたユジャ・ワンなど、圧倒的なテクニックを持つピアニストは、みんな重力奏法だ。
アシュケナージは最近は指揮する姿ばかり見るけど。
それと、昔からロシアのピアニストは、重力奏法を駆使した弾き方をする人がほとんど。
ロシアから優れたピアニストがたくさん出ている理由は、その伝統があるからだろう。


※後で思ったのだが、アシュケナージの音色は、重力奏法のそれとはちょっと異なるかも・・・?



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by asahimamegoo | 2009-03-11 15:35 | ピアノ奏法
2009年 03月 03日

ツェルニーの限界

ピアノを学習する人で、ツェルニーを好きな人は、どれくらいいるかな?
まあ、少数派であることは間違いないでしょう。


私は嫌いではない。
良い曲もけっこうたくさんあると思うし、弾いているとなかなか面白い。
ただ、ツェルニーに固執するのは、どうかと思う。
特に小さな子供の場合、ツェルニーに固執すると、ピアノが嫌いにならないか、心配だ。


それと、もう一つの問題点。
ここから先が我々がツェルニーの限界と思う点なのだが。
モーツァルトやベートーヴェン、シューベルトを弾くための練習にはツェルニーは良いかもしれない。
でも、ツェルニーの延長線上にショパンやリストがあるとは、とても思えない。


ショパンやリストに限らない。
彼ら以降に現れた作曲家、ドビュッシー、ラヴェル、ラフマニノフ、スクリアビンなどなど…
ツェルニーとは異質のテクニックを使う。
つまり、ツェルニー以前の古典派の作曲家をいくらたくさん弾いても、ショパン以降の作曲家を弾くテクニックは得られないのだ。
よほど手が大きい人は、話は別かもしれないが。


もちろんツェルニーを頭から否定するわけではない。
テクニックをつける上で、重要な要素がたくさん入っていることは間違いない。
でも、ショパンやリストなど、ロマン派以降のピアノ作品を弾くには、ツェルニーとは別のことをしなければならない。


ショパンを弾くには、いきなり取り組むのが良いと思う。
それで結構弾けるようになる。
ただ、脱力奏法、重力奏法というのが必要不可欠だ。
子どもが弾く場合は特にそうだ。
何にしても、ショパンを、特にエチュードを弾くコツをつかむと、テクニックの面で、他の作曲家の曲を弾くための、たいへん良い影響をもたらしてくれることは間違いないだろう。
奏法さえちゃんとしていれば、小学生にだってショパンのエチュードが弾ける。


ただしこれ等は、すべて技巧上での話。
音楽的なこと、細かいこと、表現力のことは、また別の話。
それと、これが正解かどうかは、我々には判断する権利はない。
我々は正解だと信じて、そのようにピアノを教えているだけである。


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↑でも、ツェルニーも大事…?
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by asahimamegoo | 2009-03-03 08:42 | ピアノ奏法