村田ピアノ教室のブログ ~北海道旭川市より~

asahimame.exblog.jp
ブログトップ

カテゴリ:ピアノ奏法( 62 )


2017年 03月 11日

押しつけないで~

ピアノの鍵盤を押しつけないように、と生徒によく言う。
手の甲の側の筋肉、伸筋を使って弾くと、鍵盤を押しつけることになりがち。
押しつけて出た音は、減衰が早く、倍音が乏しく、音色も平々凡々。。。
また、倍音が少ないので、ダンパーペダルを踏んだ時の響きの広がりが乏しく、色彩感がなくなってしまう。

本能にまかせてピアノを弾くと、ほとんどの場合、伸筋を使ってしまうようだ。
では何故そうなるのか。。。

私の現段階での見解は、鍵盤に触れているのが指だから。
人間は、触れている部分が動作の主導権を握ってしまうことが多い。
指が主導権を握り、指を強引に動かそうとする。
指を動かすために伸筋を働かせる。
結果、鍵盤を押しつけて弾くことになる。

こういう弾き方を「指弾き」と言う人がいるけれど、なるほど、と思う。
野球のピッチャーの「手投げ」ってのも、似たようなもの?

指弾きで弾けるようになるのは、先天的に手指が強く運動能力が高い人だけ。
でも「そんな人」は、ほんの一握り。
そうじゃない人の方が圧倒的に多い。
かくいう私も、そうじゃない人。
指弾きだったら今の仕事ができていないでしょう。





ラフマニノフ作曲 前奏曲集 より Op.32-12
ピアノ ウラディミール・ホロヴィッツ

この人はさすがに「そんな人」かもしれないが、奏法は「指弾き」とは正反対。
じゃなきゃこんな美しい響きは出せない。
ちなみにこの時、82歳。。。


a0114742_16494028.jpg

それにしても80過ぎてラフマニノフって、ウソみたい。。。


にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログ 旭川情報へ
にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ
にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へ




[PR]

by asahimamegoo | 2017-03-11 17:20 | ピアノ奏法 | Comments(0)
2016年 12月 23日

伸びてゆく音





グリーグ作曲 抒情小曲集より
ピアノ ミハイル・プレトニョフ

最初の曲は「鐘の音」Op.54-6
実に多彩な音色が聴こえてくる。

ピアノの醍醐味のひとつは、ペダルを踏んだあとの音の広がり。
解釈には好みがあるだろうが、響きの美しさに惹き込まれる。

ちなみにyou tubeサイト内ではOp.54-4となっているが、これは間違い。。。

ピアノって、打鍵の瞬間の音だけを聴きがちだが。
でも、打鍵のあとに伸びてゆく音は、それ以上に重要だったりする。

どんな楽器も、音色がとても大事。
ピアノが例外であるはずがない。
打鍵の仕方によって、奏法によって、音色は大きく変わるわけだし。


a0114742_16084884.jpg





にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログ 旭川情報へ
にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ
にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へ




[PR]

by asahimamegoo | 2016-12-23 19:38 | ピアノ奏法 | Comments(0)
2016年 12月 17日

遊び

自動車のアクセルやブレーキに「遊び」があるように、ピアノの鍵盤にも「遊び」がある。

これをちょっと頭に入れておくと、ピアノが弾きやすくなることも。

手のひらが鍵盤にちょっとくらい触れても、遊びがあるから音は出ない、と思うだけで弾きやすくなる可能性大。

たとえば、和音がそう。

手のひらが鍵盤に当たらないように、と思うと、鍵盤を掴んでしまいがち。

掴むと力むし弾きにくいし、美しく響かない。

「掴む」に関しては、昨年の今頃書いた↓の記事を。。。



もちろん奏法は、弾きやすくするため、そして、より美しく響かせるための手段に過ぎない。

でも、それが充実していないと、目的を達するのが難しくなるから、、、ね。





a0114742_19430093.jpg

ナナコ、今日は重ね着。。。



にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログ 旭川情報へ
にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ
にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へ





[PR]

by asahimamegoo | 2016-12-17 19:46 | ピアノ奏法 | Comments(0)
2016年 12月 13日

響き

ピアノは、指の圧力でぐっと押し込んで弾くと、打鍵の瞬間に大きな音が出ても、減衰が早い。
理由はおそらく、倍音が少ないから。

倍音とは、、、
たとえばドの音を鳴らすと、同時に、鳴らしているドの音よりも高い音、、、2倍、3倍、4倍、さらにそれ以上の等数倍の周波数の音が同時に鳴っている。
それが倍音。
元の「ド」の音は、基音という。
楽器の音は、基音と倍音が複雑に混ざり合ったもの。

ピアノに含まれる倍音に関して、例をひとつあげてみると、、、
音を出したあとにダンパーペダルを踏むと、それまでまっすぐ伸びていた音がフワッと広がる。
それは、倍音の波長の空気の振動が他の弦と共鳴したことによって起こる現象。
ただし最初に触れたような指の圧で音を出すような弾き方だと倍音が乏しいゆえ、ペダルを踏んでも広がりに欠く。

倍音については最初から重視していたわけではなく、奏法を色々と試したり、勉強しているうちにその必要性を認識するようになった。
それまでは漠然と、力を入れない方がきれいに響くな~、と思っていた程度。
倍音を意識するようになってから、ピアノを聴く耳にも変化があった。


ところで、鍵盤を力で押しつけると倍音が少なく、逆に力を抜いた方が倍音が豊かになる科学的根拠は何だろう?
一つ言えるのは、後者の方が自然界の法則により従順だということ。
この場合の自然界の法則は、万有引力の法則。

自然界の音は美しい。
鳥のさえずり、波の音、小川のせせらぎ、キツツキのドラミング、秋の虫の音、、、
これらの音にも倍音が豊富に含まれる。
奏法も自然な方がピアノはより美しく響く、、、ということなのかもしれない。


a0114742_14463790.jpg

万有引力に逆らうエゾリス。。。



にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログ 旭川情報へ
にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ
にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へ




[PR]

by asahimamegoo | 2016-12-13 15:05 | ピアノ奏法 | Comments(0)
2016年 11月 20日

王道はどっち?

ワタクシはショパン的奏法を基本として、それを他のロマン派にも近現代にもバロックや古典にも応用する。

もちろんそれは、テクニック、奏法に限った話。

ツェルニーがひととおり終わってからショパンへ、という考え方もあるのだが、、、
ツェルニーとショパンは奏法がまったく異なる。
ゆえに、ツェルニーの延長線上がショパン、というのは無理がある。


a0114742_10560905.jpg
ナナコ、キミの進む道の延長線上は何だ???


ツェルニー、ショパンのみならず、作曲家がどんな楽器を使い、どのような奏法で作曲していたかを想像するのもなかなかおもしろい。
音型、指使い(運指)などからも、色んなことが想像できる。

また、同じ作品に関しても、誰が考えたかによって運指の違いがあらわれる。
そこにも様々な意図が見えてくる。
ショパンなら、たとえばパデレフスキ版とコルトー版。
同じ作品でも、まったく異なる発想から考え出された指使いの相違。
比較してみると実におもしろい。
ちなみにワタクシは、パデレフスキ派。



にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログ 旭川情報へ
にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ
にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へ




[PR]

by asahimamegoo | 2016-11-20 13:33 | ピアノ奏法 | Comments(0)
2016年 11月 01日

浅く弾きましょ

と、生徒によく言っている。
深く、と言うこともあるが、浅く、と言うケースの方が多い。

浅く、とは、ピアノの鍵盤。
底までしっかりではなく、浅い所を狙って弾く。
もちろん指は底まで到達している。
浅いポイントを狙うだけ。

底までしっかり・・・という人が多いかもしれないけれど、、、
底を狙うと、鍵盤をしばしば叩いてしまう。。。
叩くと乱暴な音が出るし。。。



a0114742_17202658.jpg

先週の土曜日の写真。

今冬の雪は、深いか浅いか???



にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログ 旭川情報へ
にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ
にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へ




[PR]

by asahimamegoo | 2016-11-01 17:35 | ピアノ奏法 | Comments(0)
2016年 10月 28日

フワッと、、、

ピアノでやさしくやわらかく、なお且つ遠くに届く音を出すのは容易ではない。

たとえば手の内側を緩めてクッションのように利用するとか、
指先ではなく、指の腹で弾いて鍵盤と指が触れる面積を広くするとか、
打鍵スピードを緩めるとか、
鍵盤の浅い所を狙うとか、
あとはソフトペダルも踏むとか、

等々。

もちろん理論も大事だけど、最終的には自分が出す音を自分の耳で聴き、いろいろ試しながらそういう音を探すしかないんだろうね。


a0114742_12234560.jpg

それにしても昨日のサヨナラ満塁ホームラン。
かつての新庄剛のなんちゃってサヨナラ満塁ホームランを思い出したのはワタクシだけだろうか。。。



にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログ 旭川情報へ
にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ
にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へ




[PR]

by asahimamegoo | 2016-10-28 22:07 | ピアノ奏法 | Comments(0)
2016年 10月 10日

ピアノ筋

題名のない音楽会で、演奏家の手を見せてもらう、という企画を時々やっているが、、、

特定の楽器を専門に扱っていると、それに合った身体的特徴を備えてくる。

ピアノも例外ではない、、、

が、、、

ピアノの場合、どんな奏法で弾いているかによって、発達する筋肉が異なると思われる。

指の分離を利用した奏法だと、手の甲の側の筋肉が発達しやすい。

重力奏法だと、手のひらの側の筋肉が発達しやすい。

握手してみるとわかるのかもね???



a0114742_10491976.jpg




にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログ 旭川情報へ
にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ
にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へ




[PR]

by asahimamegoo | 2016-10-10 12:49 | ピアノ奏法 | Comments(0)
2016年 10月 03日

ピアノは耳で弾くものなり。。。

よく、脱力が大事、とは言うけれど、、、
脱力は手段であって、目的ではない。
では目的は何かと言うと、ピアノをより弾きやすくすることと、何より倍音豊かな美しい響きを得ること。
ピアノはやはり、耳で弾くもの。。。



a0114742_10231156.jpg

ナナコも耳で弾くか?


脱力するのに大切なのは、フォームを固めないこと。
指を丸くとか、手首を動かさない、というのは我がピアノ教室では禁じ手。
手首は上下左右に柔軟に、そして手首から指先までとことん力を抜く。
世界の名だたるピアニストたちの動画を見ても、手指の形はみんな違う。
その人に合ったフォームをあとから見つければ良いのです。

それもこれも、ピアノに潜在している真の美しい響きを引き出すための手段。
潜在させたままだと、ピアノがかわいそう。。。
自分の耳で自分の音色を聴きながら、自分が理想とする美しい音色を探す。
ピアノはやはり、耳で弾くもの。。。

そう生徒には言うのだが、本当に耳で鍵盤を弾く、というボケをかました強者はまだ一人。。。



※ちなみに、2017年4月以降、奏法改革を行い、その後は少々奏法に対する考え方が変わっている。

現在は脱力一辺倒という考え方を改め、手の内側の支えとして使う屈筋は力を入れるべき、と考えている。




にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログ 旭川情報へ
にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ
にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へ




[PR]

by asahimamegoo | 2016-10-03 10:53 | ピアノ奏法 | Comments(0)
2016年 09月 27日

色彩感

フジ子・ヘミングは、
「一つ一つの音に色をつけるように(ピアノを)弾いている」
と言った。

もちろんピアノの鍵盤にペンキで色をつけるわけではございません。。。

音にも色がある。
音の色、と書いて、音色(ねいろ)
ヴァイオリン、フルート、トランペット、みんな音色が違う。

ピアノは特にソロで弾くことが多いから、一つの楽器から多彩な色を出すことが求められる。
音色に変化をつけるには様々な手段があるわけだが、やはり万有引力の法則を利用した奏法がよりカラフルな音色が得られる。

ラフマニノフとかホロヴィッツとかギレリスとかソコロフとかガヴリーロフとかキーシンとかトリフォノフとか、、、
「フ」で終わる率が5割強。。。
過去から現代に至るまでロシア系のピアニストたちの多くが超絶技巧と美しく多彩な音色を自在に使いこなしている理由は、そういうことなのだ。
最初に触れたフジ子・ヘミングもまさにそういう奏法で弾いていると思われる。

指の運動能力を利用した従来型の奏法では音色はモノトーンになってしまうし、それ以前に限界が早い。
ショパンのエチュードをそれで弾ける人は、先天的に手指の運動能力が高い人だけ。
そもそもショパン自身がそのような奏法で弾いていたとは考えにくい。



a0114742_13421963.jpg

美瑛富士、美瑛岳が見える風景。

紅葉のピークはまだまだ先。

もっともっと、色彩豊かに。



にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログ 旭川情報へ
にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ
にほんブログ村 アウトドアブログ 自然観察へ




[PR]

by asahimamegoo | 2016-09-27 14:53 | ピアノ奏法 | Comments(2)